第4章 WRO急襲される
ヴィンセントが眠ると、お約束のように悪夢がやってきます。
最初はルクレツィアの祠。消え入るような声で「ごめんなさい…」とささやく彼女。「目覚め」とは何のことなのか、首をかしげるヴィンセント。ルクレツィアの前で座り込んでいるシーンが何回も出てきますが、実際何回も通っていたらしいです。(涙)
場面は変わって、宝条につめよるターヴィン。多分、セフィロスを出産した後、ルクレツィアが体調を崩したことを憤ってます。
「何故だ! 何故こんなことに!?」と激昂しますが、宝条に「うるさい」と撃たれてしまいます(タークスなのに…)。
これも悪夢の一部ですね。
この時の声が、大分若めで、焦ってて可愛い。鈴木省吾氏、きちんと演じ分けてます〜。
でも撃たれて倒れて、まんまと宝条の実験サンプルにされてしまいます。狂人に素手で向かうのはいかがなものかと。
(ちょっと○ヌケ…)
ターヴィンが次に目覚めるのは、改造された後。壁を伝ってふらふら歩いてます。
ということは、「改造に耐えられなかった」というけれど、少なくともガリアンが入った時点では生きてたってことなんでしょうかね。
ヴィンの中の魔獣って、ひとつがさまざまに変化するのか、3種類の魔獣の因子が入っているのか、よくわかりません。
この時の苦しそうな息遣いが色っぽい!そしてよろめき、足が止まり、意に染まない変身が始まります。研究室に響く絶叫。
そして次に出てくるのは魔晄ポッドの中から見た映像。外には、心配そうに覗き込むルクレツィアがいます。
この映像はこの後も繰り返し出てきます。ルクレツィアが、まるで子供を看病する母親のように、つきっきりで治療していたという
印象を与えますね。でも、きっとヴィンは記憶に残っていない。というか、認識すらできていなかったかも知れません。
何しろ、死んで(死にかけて?)身体も崩壊しかけていたのだから。
そして、舞台は夢から現実へ。神羅屋敷のクラシカルなポッドから、WROのシャープなポッドに映像が変わります。
目覚めたヴィンが、不思議そうにきょろきょろしてます。
余談ですが、彼はきっと魔晄ポッドの中は嫌いでしょうね。嫌な思い出に直結してしまうから。(病院嫌いな子供に通じるものが…)
ヴィンの目覚めに気付いたシャルアが、「まてまて、今出すから」というのが何となくおかしいです。
ヴィンが「早く出してくれ」と言っているように見えたんでしょうかね?
魔晄溶液っていうのは、肺呼吸が可能な上、重力の干渉を排除するらしいです。
元はライフストリームだけあって、不思議な力を持っているようですね。
生命維持装置の内容物になっているということは、生体の維持・回復に効果があるということなんでしょうか。不思議〜。
そして、そのポッドの中には、服を着たまま入るというのが一番不思議で不自然。
これはやっぱりお子様もプレイするゲームだからでしょうね。本当ならすっぽんぽんでしょう〜!
ほらほらだって、具合の悪い人が入る訳ですから、色々と観察してあげないと。ふふふ。(以下省略)
魔晄溶液を滴らせながら、(滴るってことは、一応液体なんですかね?)ポッドから出てくるヴィンセント。
状況がまったくつかめず、「いったい…」とシャルアに説明を求めます。
シャルアは男勝りで言動が小気味いいですね。「君は私に保護された」だって!女に保護されるヴィンセント!
母性本能をくすぐるヘタレぶりが、彼の魅力のひとつかも。(かなり贔屓目)
もっとも、片腕の彼女が一人で大の男のヴィンセントをエッジから運べるわけもないので、当然WROに連絡をしたんでしょう。
シャドウフォックスなのか輸送機なのか分からないけど、運んできたわけですね。
そして、いとも簡単に「君の中にある魔獣の因子が暴走した」というけれど、魔獣を同居させている人って珍しいんじゃないの?!
更に、ヴィンとルクさんの関係も知っているし。リーブ局長、個人情報漏洩しすぎです。
更に、「君は彼女の研究成果なのか?」と決定的お言葉。彼にここまでざっくり切り込める彼女。なかなか素敵です。
ヴィンが「研究?!」と驚いてうつむいてしまったことから、シャルア女史はちょっと反省。
「研究成果」って考えてみればあんまりな言葉ですよね。彼の場合、宝条とルクレツィアの共同研究成果!?
傷つけてしまったのかと心配して、彼女は「すまん、言い方が悪かったな」と謝りますが、ヴィンの関心は別のところにありました。
もっとも、「傷つけたかも」と相手に思わせるような、ナイーブな反応をするヴィンが可愛いのですけど〜。
それに、自分の身体に宿っているカオスがルクレツィアの研究対象だったなんて、寝耳に水ということなんでしょう。
(でも、無印本編ではルクレツィアの祠で、最終リミット技のカオスとデスペナルティを手に入れているのだから、ルクレツィア由来である
ことを知らないっていうのはちょっとおかしいのですが。まあいいです)
ヴィンはルクさんの研究内容を知らないんですね。「星の循環」は彼女のライフワークっぽいのに。
彼が来たのはジェノバプロジェクトが開始されたあとなので、彼女の研究もカオス・オメガから古代種の方に移っていたのかもしれません。
まあ、研究者は色々なテーマを持っていそうですから、それの全てを知っているというのは無理かもしれないですね。
でも、カオスが、自分の中にある魔獣が、ルクレツィアの研究対象だったと聞いて驚くヴィンセント。
彼女の論文も読みたい、と珍しく意思表示しますが(門外漢が読んで判るのかという心配はさておいて)、マイナー過ぎてデータベース化も
されていないとのこと。
シャルアは自分が知っている限りのことを教えてくれます。「カオス、オメガ、そして…(ヴィンセント・ヴァレンタイン)」
「全てはルクレツィア博士につながっている」となるわけですね。うんうん。
「エンシェントマテリアがオメガ制御の鍵」、という謎の言葉をロッソに言われて考え込む三人。
話の途中でディープグラウンドの邪魔が入ります。今回はリーブに何も言われなくても、自ら戦いに赴くヴィンセントでありました(笑)。
何だか素人に毛が生えた程度のWRO職員を援護しながら戦います。
なのにシェルクにあとをつけられているのに気付かない! それでいいのか、元タークス。ほんとにルーイ姉妹に甘いとしか思えません!
そして、シェルクが姿を現すと、なぜかシャルアの後に回る! これ、続くエピソードを見れば違和感がないのですが、このシーンだけ
見ると、女の影に隠れるようでちょっと情けないです(笑)
でも、シャルアに視線を送ったりして、シェルクとシャルアがただならぬ関係なのを察して、見守るつもりのようです。
二人が核心に触れる会話を始めるとさりげなく一歩下がったりして、細やかな気配りを見せます。シェルクがスピアを抜くと、ケルベロスを
抜こうかどうしようか迷う仕草が可愛い。ここでのヴィンは明らかに脇役です。また、それがよく似合います(笑)
駆け込んできたリーブが説得を開始します。他のサイトさまでも指摘がありましたが、普通はこれ主人公の役割ですよね…。
説得とか交渉という言葉は、彼の辞書にはなさそうです。
結局スピアを振り下ろしてしまうシェルク。間一髪、飛び込んだヴィンがシャルアを抱き起こして救います。
…でも、これまるで頭にスピアがあたるように体制変えたみたいに見えます。カメラ角度が悪いのかな。
リーブに促されて廊下にシャルアを避難させるヴィンセント。二人でシャルアを気遣います。ちょっとうらやましかったりして。
この後ヴィンは麻酔銃でシェルクを眠らせてシャルアに引き渡します。おじさん×2、よく働きますね。(笑)
今度は天井からアスールが降ってきます。
「貴様は何故そこにそうしているか」と禅問答のようなことを聞かれ、「己の存在意義を知らぬできそこない」とまで言われ(ヒドイ)、
またまた何がなにやら分からないヴィンセント。
きっと、ツヴィエートというのは、皆わけのわからないことを言うと思ってますね。そして、またエンシェントマテリアを要求されます。
彼は知らないっつーの(笑) でも黙ってるから相手にわかってもらえないんですね。
…ふと気づいてしまったのですが、アスールはロッソからエンシェントマテリアの在り処を聞いていたのでしょうか?
そうすると「エンシェントマテリア、いただくとしよう」という彼は、どうやってマテリアを取り出すつもりだったのでしょうか?
もしや、三枚におろされちゃったりして。ひー。
(などといいつつ、思いっきりスプラッタな妄想をこっそり書いてみたかったり〜。ヴィンは不死身だから大丈夫)
強力な防壁を持つアスールにはケルベロスも歯が立たなくて、ヴィンセントは呼びに来たリーブと共に廊下を逃走します。
広い倉庫にリーブが用意しておいた巨大なバズーカを担ぎ、ぶっぱなす! いやー、大抵の武器は扱えるんですね〜。
でも、さすがに反動も大きくて後ろによろけ、ついでに爆風で吹き飛ばされる二人でした。
ツヴィエートとはいえ人間相手の攻撃にはあまりに派手で、思わずヴィンも「リーブ、やりすぎだ」 この台詞が最高に可笑しいです。
この二人のコンビ、いい味だしてます。
でもやりすぎじゃありませんでした。バズーカは防壁を砕いたのみ。何だかごきげんになっちゃったアスールが戦いの咆哮をあげます。
「お前は下がっていろ」と非戦闘員のリーブをかばうヴィンがかっこいい! ちゃんと彼が安全なところまで避難したかも確認してます。
そして、爆発物入りのドラム缶を破壊した爆風をあびせるという非道な戦術で、アスールを倒すのでした。
戦闘が終わるとさっさとWROを去ろうとするヴィンセント。「どちらへ?」と声をかけるリーブが、何だか無断外出を止める警備員みたい
です。
でもヴィンは既にやる気モードに入っていました。ルクレツィアの資料なら神羅屋敷。ニブルヘイムに向かいます。敵がいるから下水から
入れと言われて、「下水か…。どうも私は地下に縁があるようだ」とちょいと自虐的な台詞を吐いて、お出かけします。
ところで、WROってどこにあるの? サハギンの巣に通じる水路があったり、ニブルヘイムから車で行き来できるところを見ると、
ニブルエリアにあるのかしら。そうすると、海を渡ったエッジからは、やっぱり輸送機か何かで帰って来たんでしょうね。