第5章 悲しみの神羅屋敷
リーブに言われたとおり、下水から神羅屋敷にアプローチするヴィンセント。
これ、下水ですよね? 何か、思いっきり飛び込んでますけど…。神羅屋敷のシャワーが機能していることを、祈ってしまい
ます。あと、できたらコインランドリーも…(笑)
サハギンを見て「変わった住人が居座ったようだ」って、下水まで貴方のテリトリーですか?
いくら地下に縁があるといったって…(笑)
迷路のような下水を抜けて、神羅屋敷の地下に着きます。わらわらいるDGソルジャーたちを屠りながら、古めかしいエレ
ベーターへ。
ここで壁にもたれながら腕組みしているヴィンセント。昔の思い出が甦ってきます。
冒頭のムービーは初々しいタークスヴィンセント! 護衛のために本社から赴任してきて、ルクレツィアにご挨拶していま
す。いやまあ、ガスト博士を始め、他の他の人々にもご挨拶はしているのでしょうが、これがめちゃめちゃ可愛い!
敬語使ってるし、鈴木省吾氏の声の演技も若めになっていて、屈託がない感じ? コントローラーを取り落としてテレビの前
でしばし身悶えます。あああどうしよう。カワイイカワイイカワイイ…(永遠に続く)
これはきっとジェノバプロジェクトが開始になって、それに伴う措置なんでしょうね。
それまで神羅屋敷に護衛はいなかったのかな?それとも、タークスが赴任してきたのは初めてなのかな?ルクレツィアが
「タークスなんて初めて見た」と言っているし。
ともあれ、「ヴィンセント・ヴァレンタイン」という名前にルクさんは動揺します。「あの人の息子が何故!」ということなんで
しょうね。
事情がさっぱり分からないヴィンセントは、「は?」「あの…?」とルクレツィアの反応に戸惑います。これもやたら可愛い!
内心の動揺を押し隠し、よろしくお願いします。護衛さん。と返すルクレツィア。きっと名前を呼ぶのはためらいがあったの
でしょう。
回想が終わり、書庫のような部屋に入ると、マテリアが床を転がってきます。不思議そうに拾い上げるヴィンセント。
警戒心ってものはないのかしら?それとも危険はないと判断したのかな。見慣れぬマテリアを眺めていると閃光が迸り、
振り向くとそこには最愛の人が立っていました。
不審に思うより、警戒するより、ルクレツィアということだけで反応してしまうヴィンセント。一途だ…(涙)
ルクレツィアの断片が創り上げたホログラフ、ということなんでしょうか。実像と見分けがつかないくらいリアルなようです。
そして、情報や思考、感情も持っているらしいですね。このあたりがよくわからない。クリスタルの柱の中にいる彼女と
ホログラフは、「今ここで」の情報j交換ができるのかなあ。
細かいことはさておいて。
「ヴィンセント、だよね?」と確認したのは、ターヴィンと比べて変わり果ててしまった、彼の姿のせい?そしてその後の深い
ため息は、「生きていてくれた」ということに対してなのか、誰かが自分の断片を元にヴィンセントを助けてくれたらしいという
ことに対する感慨なのか、それともカオスの姿を色濃く残したヴィンの様子に、自責の念を抱いてしまったのか。
様々に想像できます。
そして「私のこと、調べに来たの?」というのが、まるで失敗を咎められる人のよう。でもそれを優しく感受しようとする様子
が見て取れるし、ヴィンセントに責められてもしかたないと、覚悟をしているようにも見えます。
この時の微笑みはすごく悲しいです。
なんだか、慈愛も感じられるんですが、この辺がラストに繋がっていくんだろうと勝手に思っています。
まっすぐにヴィンに向かって歩いてくルクさん。ヴィンは何の警戒もなく、腕を広げて抱きしめようとすらします。
実像だと思っていたのかしら。それとも虚像だとわかってはいても、そうせずにはいられなかったのかな。ホログラフの彼女
は、無情にヴィンの身体を素通りしてしまい、ついでに情報も収集していきます。
オメガが目覚めようとしている。それを知ったルクレツィアは、古代種のものと思しき遺跡にあった一文を朗読し、オメガに
ついて教えてくれます。カオスについてはあまり語らず、碑文の情報のみ。そして、ヴィンセントに対しては謝罪の言葉を残
して消えてしまいます…。
この時のヴィンセントが痛々しい。消え入るような声で詫びる彼女に近づくことも出来ず、動きさえぎこちなくなってしまって
ルクレツィアが消えた後の空間に向かって手を差し伸べます。
そして、見たことがないような悲しい表情をして。涙がこぼれるのをこらえるように瞬きする、その表情の無防備なこと。
本当にルクレツィアは彼の弱点なんですねえ。
ここは思い込み激しく、もらい泣きしてしまったシーンです。胸が痛い。こんなにまで好きなんだ。何とかしてあげたいと思っ
てしまいます。
ルクレツィアが消えた後に残されていた、赤いFD。それをまじまじと見つめるヴィンセント。
…大丈夫だよね?FDくらい知ってるよね?機械に弱い彼だからちょっと心配になったりして。それに、どこにしまうの?
その服ポッケあったの?…ていうか、そんなとこにFD入れるなよ!何かあったら割れちゃうよ!
でもヴィンはかまわずズボンのポッケにFDをねじこむのでした。あららら。
のちにリーブが「データが不完全なものでした」というのは、ヴィンがFD壊したからなんじゃないかと、ちょっぴり疑いたく
なってしまうのでした(笑)。
ルクレツィアがあちこちに残したオメガレポートを探しながら、予想以上に広い神羅屋敷地下をうろうろ。
…データは一箇所にまとめておいてください。だからデータベース化もされなかったんじゃないかと思ったりして(笑)。
懐かしの地下牢?カタコンベ?にちょっと寄ったら、ヴィンの棺桶にモンスターが寝てました!
「こんなところでよく眠れるな」と思いつつ、もちろんケルベロスの餌食です。
そして、これも懐かしの螺旋階段を上って、屋敷内へ。
屋敷の1階奥には隠れるように研究室があって、魔晄ポッドも置かれています。
無印にはなかったように思うのですが、かつてルクレツィアが主に使っていた研究室ということのようです。
そして、カオスの研究やヴィンセントの治療をした部屋でもありますね。
更に、ルクレツィアが自らの知識、思考、感情を断片化してネット上にばら撒いた場所でもあります。
ばら撒いたのか、まとめておいたのに散らぱっちゃったのかは良くわかりませんが。
そのせいなのか、部屋に入った途端ヴィンセントに幻影とも回想ともつかない映像が訪れます。
魔晄ポッドの中からみるルクレツィアの姿。気遣うように優しい風情でポッドの中を見上げています。
これはヴィンセントの記憶なのかしら。この時期、彼は外界を知覚できていたんでしょうか。もしそうなら、ルクレツィアが
付ききりで自分の治療をしてくれていたことに、気付いたのでしょうか。
…多分、彼には覚えがないんでしょうね。だから、見た映像の意味も分からないんでしょうね。またまた思い込み激しく、
コントローラーを置いてぐすぐすのハナをかみます。
しゃがみこんだまま、突然に訪れた過去の映像にぼんやりしてしまうヴィンセント。
そこに凶暴なロッソ姐さんの声がかかります。
ツヴィエートたちもある意味マテリアハンターですよね。ヴィンセントハンターなのか。あらちょっとすてき(笑)
「狩られるヴィンセント」っていうのも、ちょっと不穏で面白そうです(やや脱線)
「お前らはオメガをどうするつもりだ」と、ルクさんから情報もらったので、ようやくロッソと会話がかみあいます。
しかしヴィンセント・ヴァレンタイン。主役なのにものを知らなすぎますね(笑)
オメガに興味はないが、ヴァイスが欲しがるから与える。そして人類皆殺しが悲願という彼女。何だか短絡的だし、余り
ものごとを深く考えてないように思えてしまいます。ツヴィエートは強いけれど思考が偏っていて刹那的な感じがします。
彼らの背景を考えると、それはいたしかたないことなのだとは思うのですが。
だから、誰かさんに利用されちゃうんだわね。
そして、「あなたにもわかるでしょ」と、ヴィンに殺戮の楽しさについて同意を求めます。
無口な主人公はここまで口を挟まずに、ただ話を聞いているんですね。こんなに台詞の少ない主役も珍しいんじゃないで
しょうか。まあ、クラウドも台詞は少めでしたけれど。
そして、リーブに巻き込まれたと思っていた彼も、思いっきり当事者だということにそろそろ気づいてもよさそうです。
今までロッソに銃を向けていないヴィンセントが、ここで初めてケルベロスを抜きます。
散々喋らせたあげくに、「わかりかねるな」という台詞も、相手の神経逆撫でしていてカッコいい!
ロッソは「所詮は同じくせに」と、カオスを宿している彼を揶揄します。カオスは「命の狩り取りを行なう者」ですからね。
でも、カオスが本当は何なのか知らないヴィンセントは、彼女の言葉の意味が分からない。分からないままに、こいつは
許しておけんとばかりに、逃げた彼女を追いかけます。
ロッソは、ヴィンの強さを警戒していたようで(贔屓目)、ブラックウィドーを囮に使い、不意打ちをかけます。
背後から忍び寄って、尖った爪でヴィンセントの胸を一突き!ひええ~! 痛そう!と言うより、死んじゃう!
激痛のため動けないのか、弱々しく右手をロッソの腕にかけるのが精一杯のヴィンセント。立っていられるのが不思議です。
しかも、マテリアは左胸に埋まっているのに、ロッソは右胸刺しましたよ? ってことは胸郭横断しましたか?
ますます、よく生きてたねぇ。これ、ゲームだから細かい描写はないけれど、けっこうスプラッタな場面だなあ。
(もちろん、嫌いではありません)
マテリアって肉体に溶け込むものなの? あの位置だと肺の中に入っていることになるけど、呼吸はどうなるの?身体は
異物に対して反応しないの?ロッソの暴挙だと、肋骨とかも折れちゃうし、心臓も傷つけていそう。そうすると大出血しちゃう。
手を引き抜かれた時には骨やら肉片やらも飛び散るし…などと、ついつい余計なことまで考えてしまうのでした。
(キモチ悪くなっちゃった方、ごめんなさい)
無理やりマテリアを胸からえぐり出され、倒れこむヴィン。痙攣おこしてたりして結構ドキドキします。(違うだろ)
カオスのコントロールが出来なくなり、一時的に変身しちゃったりしてます。
こんな時に何ですが、カオスってばキュートなヒップですよね~
今のCG技術で、鈴木省吾氏の声で、ヴィンセントが悪夢にうなされるところなんて見れたらどうしよう、などと思っていた
けれど、それ以上に鼻血もののDCでしたね~♪ 撃たれたり殴られたり吹っ飛ばされたり苦しんだり。
ロッソにトドメを刺されそうになったところに割って入ったウータイの忍。待ってましたユフィちゃん!光球で目くらましをして
ヴィンセントを助け出します。…が、あの体格差でどうやって?? これも忍法なんとか、なのかしら。
女にやられ、またもや女に救われるヴィンセント(笑) 女難の相があるのは確実みたいです。
またもや回想シーン。これはヴィンの夢の中?
神羅屋敷の一室で、宝条に詰問するヴィンセント。ジェノバプロジェクトにルクレツィアが参加することを聞き、心配しています。
でも、何分ルクレツィアに拒否され、彼女が宝条のもとへ行ってしまっているので、抗議の言葉も歯切れが悪いですね。
さすがヘタレターヴィン(笑)
護衛の立場で研究内容に意見するのはもともと越権行為だし、ルクは宝条と子供を作っているし、「彼女も私も科学者」
「部外者は口を出すな」と散々に言われてしまいます。
おまけにルク本人にも「あなたには関係ない」と言われ、へこむヴィンセント。
可哀そうなのに、何故か笑えてしまいます。そんなんで、よくタークス務まるなあ。
この頃はジェノバは古代種と思われていたから、古代種の復活は正しいことという認識だったかと思います。
もっとも、プレジデントの真意はどこにあったのか、科学者たちに知らされていたのかは分かりませんが。
ヴィンもプロジェクトの重要性は分かっていたはずだし(だからこそタークスの自分が護衛として派遣されているわけだし)、
止めたい理由はルクレツィアへの好意という個人的なもの。強く言えないのは仕方ないのですけどね。
この時のルクさんもちょっと複雑。自分で突き放しておいて、「なんで<君は>なのよ! 私だけの問題ならあなたには
関係ない!」と言ってしまったりして。まるで<君>じゃなくて<私たち>と言って欲しいかのような口ぶりです。
これじゃ、ヴィンは混乱しますね。多分「愛してしまう、ダメなのに」というのが、ここに表れているのかなあ。罪な人です。
そして、セフィロス出産後、ルクレツィアは体調を崩してしまいます。
それを知ったヴィンセントは自分を責めます。
見ているだけだった。彼女を止めなかった、と。「それが罪。だからこれは、与えられし、罰」
ここのムービーの流れだけだとちょっと頷けないのですが、宝条に勝手に改造されてしまったことすら、罰として受け入れ
てしまうのは、おめでたすぎる気がしてなりません。
撃たれて、その後意識が戻ったら、異型の獣に変身する身体になっていたというわけですが、当然宝条の仕業と分かる
でしょうし、何故それについての怒りというものが表れないのでしょう?
ルクさんが選んだ相手、ということで遠慮しちゃうのかなあ。弱気だなあ。もしその因果関係に気付かないとしたら、ちょっと
おバカさんだし(涙) ここのところがどうしてもよくわかりません。
ルクレツィアに拒絶されたことがトラウマになっていて、再度彼女に否定されることが怖くて、危険と判っている実験も止め
なかった、それが罪、というのならば理解できるのですが。
それだって、魔獣に変身するようになっちゃったことを「だからこれは罰」ってつなげるのは違うでしょー。ううむ。
そして、改造された直後らしいヴィンセント。気がつくと、身体が異型の獣に変わってしまっています。
変わり果てた両手や、足元を動揺した視線がさまよい、耐え切れずに絶叫が上がります。
何だかんだいいつつも、ここでちょっと萌え?
場面変わってルクレツィアの祠。
「君に会ったよ。初めて君と出会った場所で…」というあたり、これはヴィンの夢なんでしょうか。
夢とルクレツィアの残留思念らしきものがリンクしているのは、何故なのかなあ…。
ルクレツィアがずっと謝っていることを気にしているヴィンセント。「咎められるのは私の方だ」と呟きます。
ジェノバがセトラではなくて、宇宙からきた災厄であるのは、後日ガスト博士の調査で分かったことなので、その点でもヴィン
がルクさんを止めなかった罪というのは、結果論でしかないのだけど…。
自分の愛する人を危険な目に合わせてしまった、護れなかったということで、彼が、自分を許せないんでしょうね…